官能昔话一日语台本.docx
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官能昔话一日语台本.docx
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官能昔话一日语台本
1「官能の庵」プロローグ(井上和彦)
皆さん、ご機嫌いかがですか?
官能昔話、案内人の井上和彦(いのうえ かずひこ)です。
さて、この官能昔話をお楽しみいただく前に、私から一つのお願いがあります。
皆さんはヘットフォーン、もしくはイアフォーンを持っていらっしゃいますか?
この官能昔話の使用上の注意は只一つ、ヘットフォーンかイアフォーンを正しく装着の上、あなたが好きなようにお聞きください。
持ってない?
暫くここで待ってるから用意しなさい。
今すぐに。
さぁ~用意できたようですね。
では、あなたを官能昔話へとエスコートいたしましょう。
おっと、その前に。
。
ヘットフォーンを選(era)んだあなた、そのふっくらに(丰满的)、柔らかくまるみおびたあなたの耳たぶにしっかりとヘットフォーンの内側(うちがわ)を押し付けて、そう、もっときつく、もっときつく。
押し当てて御覧なさい。
イアフォーンを選んだあなた、イアフォーンの固く突き出したその部分を指先でゆっくりと、転がしながら、誰にもまだ見せた事のない、あなたの未開拓(みかいたく)の穴の中へそっと、押し込みなさい。
そう、慌てずに、ゆっくりと、へへ、なかなか上手ですね。
すると、ほ~ら、どうですか?
フ~
では、此方は、フ~
よし、いい子だ。
さぁ~では、準備は整(ととの)ったですので、官能昔話へとご案内いたしましょう。
夜の帳(よるのとばり)が降りる頃、あなたの耳ごとで、密(ひそ)やかで語られるちょっと大人の昔話、脳が感じる官能の世界の、始まり始まり。
ようこそ、おいでなさいました。
あなたが来るのをお待ちしておりました。
っこから先は人っ子一人いない森の中、獣(けもの)しかおらぬ、暗い(くらい)森を彷徨う(さまよう)のは危険です。
どうぞ、今宵(こよい)はここにお留(とど)まりください。
さぁ、どうぞ、ごゆうるりと。
2.「一寸法師」ストーリーテラー:
鈴木達央
外は寒かったでしょう。
今、この暖かい汁(しる)を装(よそ)ってあげますね。
すみませんが、そこにある箸と御碗を取ってくれませんか。
そうですね。
その漆塗(うるしぬり)の御碗と箸です。
そういえば、昔々、そういう話がありました。
昔々の話。
あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。
子供がいなかった二人は、いつも神様に御参(おまい)りして、「どうぞ、私達に子供をお授(さず)けください。
どんなに小さな子供でも結構です。
」と祈っておりました。
するとある日、おばあさんの親指がプックリプクン、と膨(ふく)らんできて、そこから小さな小さな子供が生まれてきたのです。
丁度、おじいさんの親指ぐらいの男の子でした。
「なんと、まぁ、この子は~身の丈(みのたけ)一寸、小指の大きさ。
」二人は早速(さっそく)、この小さな子供に「一寸法師」と言う名前を付け、大事に大事に育(そだ)てました。
幾度(いくたび)正月が巡(めぐ)ってきても、一寸法師は小さなまま。
二人は不思議に思いましたが、それでも幸せに暮らしていました。
ある日の事、一寸法師はおじいさんとおばあさんに言いました。
「お願いがあります。
どうか、私を都(みやこ)へ行かせてください。
広い世間(せけん)を見てみたいのです。
」
そこで、おじいさんは一本の針で一寸法師に丁度ぴったりの大きさの刀(かたな)を作ってやりました。
おばあさんは可愛い木の御碗を河に浮かべて、一寸法師の乗る船を作ってやりました。
ギーチャ、ギーチン、ギーチラコ、櫂(かい)の代わりに、お箸を握り、一寸法師は都を目指して旅立って行(ゆ)きました。
暫くして、都に着いた一寸法師は都で一番立派なお屋敷を訪(たず)ねていきました。
玄関口(げんかんぐち)はシーンとしていて、人の気配(けはい)がありません。
そこで、ズンンズン庭先(にわさき)まで入っていきました。
「頼もう、頼もう!
」一寸法師は大きな声で叫びました。
「頼もう、頼もう!
」
すると、座敷(ざしき)の奥から、殿様(とのさま)が出てきました。
「変だな、声はすれど、姿が見えぬ。
」
「ここだ、ここだ。
高足場(たかあしば)のそばだ。
」
「何?
何処じゃと?
」殿様が高足場のそばを見ると、針の刀を腰に差した小さな男の子がいるではありませんか。
「私の名前は一寸法師!
この屋敷でご奉公(ほうこう)さしてください。
」
「ほほ、体は小さいが、随分と元気な男の子じゃな。
姫の遊び相手に丁度良かろう。
」
こうして、一寸法師はお殿様の屋敷で姫様の遊び相手になったのでした。
それからと言うもの、一寸法師は姫様に可愛がられて暮らしました。
どんな時も、姫様と一緒です。
「お呼びでしょうか。
姫様。
どちらをを怪我なさったのですか?
花の棘(とげ)で指を?
あ、見せてくださいますか。
あ、御可愛そうに、血が出ています。
棘も刺(さ)さったまま。
姫様!
私を姫様の膝(ひざ)に乗せていただいてもよろしいですか?
この針で棘を取りましょう。
少(すこ)しだけ千クンとしますよ。
この棘は余程(よほど)姫様から離れたくないらしい。
姫様の指の奥の奥に、ずっぷりと深く刺さったままです。
どれ、この棘をこの私の針で穿(ほじく)って見ましょうか。
よ~し、取れました。
姫様!
申し訳ありません。
痛かったのですね。
あ~姫様の味がします。
はい、これで大丈夫。
暫くすれば、血も止まります。
姫様、まだ何処が痛(いた)むのですか。
いけない姫様ですね。
」
姫様のお相手をしているうちに、随分(ずいぶん)と手習い(てならい)もうまくなりました。
ある日の事。
姫様は清水寺(きよみずでら)にお参りに行く事になりました。
勿論(もちろん)、一寸法師も姫様のお供(とも)として、お寺に行く事になりました。
お参りを済ませた帰り道の事。
突然、太(ふと)い金棒(かねぼう)を持った大きな赤鬼が現れ、襲い掛かってきました。
雲をつくように、大きな赤鬼はお姫様を見ると、「これは綺麗(きれい)な女だ。
貰っていくとしよう。
」あっという間にお伴の者をけちだし、姫様を捕(と)らえてしまいました。
「ハハ、泣いてわめいだって、無駄だぜ。
」鼻息(はないき)も荒(あら)く、太い金棒をさらに大きくして、赤鬼は姫様を攫(さら)おうとします。
「赤鬼め、そうはさせないぞ。
」姫様を守ろうと、一寸法師が叫んでも、赤鬼は嘲笑(あざわら)うだけ。
「姫を帰せ!
」一寸法師はおじいさんに貰った針の刀を抜くと、赤鬼に飛び掛りました。
ところが、
「小さな虫め。
お前なんぞ、こうしてこれわ!
」なんと、赤鬼は一寸法師を摘(つま)めあげるとパックンと丸呑(まるの)みにしてしまったのです。
「ア~」等々(とうとう)、一寸法師は赤鬼のお腹の中に飲み込まれてしまいました。
しかし、ここで負けるようにな一寸法師ではありません。
「こっでもかえ!
」
一寸法師は針の刀を振り回し、赤鬼のお腹の中を刺しまわりました。
これにはさすがの赤鬼も堪(たま)ったものではありません。
「これでもか!
」
「いてい(痛い)。
。
いてぇ。
これは堪(たま)らん。
」
一寸法師の針攻撃に赤鬼は慌てて、一寸法師を吐き出し、一目散(いちもくさん)に去っていきました。
そして、赤鬼が行ってしまった後に、不思議な物が落ちているのを姫様が見つけました。
「それは、何ですか?
なんと、それが打ち出(うちで)の小槌(こづち)。
ほしい物が何でも手に入れるのですか。
私ですか。
私~私は。
ア。
そうだ。
姫様、私の体が伸びるように、背出ろ、背出ろと、そういって振ってください。
」
するとどうでしょう。
一寸法師の背は振れば振っただけ、グングンと伸びて、等々、凛々(りり)しく、美しい若者になりました。
「お~本当に大きくなった。
ア、どうです?
大きくなった私は。
姫様、喜んでください。
もう私は一寸ではありません。
はい、もう十分大きくなりましたから、姫様をたっぷり喜ばせてあげられます。
」
そうして、一寸法師は姫様と結婚して昼も夜も仕事を頑張り、大変出世(しゅっせ)したと言う事です。
めでたしめでたし、お終(しま)い。
めでたし[連語]物事が無事に、また、よい状態に終わったときにいう語。
めでたしめでたしとは昔話の終わり方。
*下划线不确定的部分。
下滑线+黑体为听不清楚的部分。
「かぐや姫」ストーリーテラー:
神谷浩史
ウン、いい音でしょう。
ここらは昔から、いい竹が取れましてね。
私たちは皆、竹でいろんな物を作ったものです。
それはもう、良い値が付きましてね。
そう言えば、昔々、こんな話がありました。
昔々、あるところに、竹と取って暮らしているおじいさんがいました。
ある日、おじいさんが竹薮(たけやぶ)に行くと、ずっぷりと極太い(ごくぶとい)竹の根元から光を放(はな)っている不思議な竹を見付けました。
雄雄(おお)しく反り(そ)たち、怪しいばかりに照り輝(かがや)くその竹を切ってみると、なんと、小さな女の子が入っているではありませんか。
子供のいないおじいさんとおばあさんはとても喜んで、その子を「かぐや姫」と名づけ、大切に育てました。
急に成熟(せいじゅく)したと言うのでしょうか。
あんなに狭い竹の中にいたのに、かぐや姫はグングン大きくなって、あっという間に大層(たいそう)美しくなりました。
そんなかぐや姫の噂(うわさ)を何処からか聞きつけた若者がかぐや姫を一目見ようと、遠いところから集まってきたのです。
中にも取分け熱心の若者が、五人も現れました。
若者は皆、裕福(ゆうふく)で、身分の高い王子ばかり、「どうか、かぐや姫をお嫁さんにください。
どんな事でもします。
」王子たちは毎日、熱心に通いますが、かぐや姫は一向(いっこう)に首を立てに振りません。
困り果てたおじいさんとおばあさんは「かぐや姫、そろそろ決めてもらえんかね。
」「そうだよ、かぐや姫、良い方と結婚して、私たちを安心させておくれ。
」
そこで、やっとかぐや姫は「では、私が言う品物を持ってきてくださった方のところへお嫁に行きましょう。
」と世にも珍しい宝物(たからもの)を持ってくるように言いました。
五人の王子たちはそれぞれに苦労して、かぐや姫の望みを叶(かな)えようとしましたが、かぐや姫が望む品物を手に入れたものは誰一人としていませんでした。
「私の望みを叶えてくださらないならば、お嫁に行く事はできません。
」
王子たちの求婚(きゅうこん)を断り、ホット胸をなでおろしているのもつかの間、かぐや姫の噂はいつしか都(みやこ)中(じゅう)に知れ渡り(しれわたり)、とうとう、帝(みかど)の耳にも入ってしまいました。
かぐや姫の噂を聞きつけた帝は是非、かぐや姫をきさけにほしいと一日何度もかぐや姫に使いの者をよこして、宮殿(きゅうでん)に上がるように手紙をよこしました。
しかし、かぐや姫は相変わらず、只の一度も返事をしません。
何度手紙を送ろうともなしのつぶて(杳无音讯)「こんな私の誘いをむげにするとはどんな女性(じょせい)なのだろう。
」とうとう、帝は我慢できなくなりました。
周りの人に狩(かり)をすると嘘をついて、御忍び(おしのび)で、かぐや姫の家まで忍んできてしまったのです。
お供の者に取り次(つ)いで貰ってもかぐや姫は帝に会おうともしません。
これにはさすがの帝も男心(おとこごころ)を掻(か)き立てられてしまいました。
「かぐや姫、なんとしても会いたい。
」お供の者が止めるのも聞かず、かぐや姫の部屋の前まで来た帝は、
「ア~かぐや姫、どうかその美しい姿を見せておくれ。
」
と、切なそうな声で、かぐや姫に語りかけました。
「私の気持ちは当に知っているはず。
これ以上は、私をじらさないでおくれ。
」
帝の声が先よりも悩(なや)ましく、艶(なまめ)かしく響きます。
すると、「あ~」人が倒れたような音が部屋の中から聞こえてきたのです。
「大丈夫ですか。
かぐや姫!
」御簾(みす)を勢(いきお)いよく開け、帝はとうとうかぐや姫の部屋の中に入ってしまいました。
広い広いお屋敷の部屋の中に、この世の者とは思えない美しい姫がうつぐいています。
「なんという眩(まばゆ)いばかりの美しさだ。
そうして、この芳(かぐわ)しい香り、あなたが、あなたが、かぐや姫、なのですね。
」
突然帝が目の前に現れた事に驚いたのでしょう。
かぐや姫はうつぐいたまま、顔をあげようとしません。
「恥ずかしがらないで。
美しいと噂のあなたに一目合いたくて来たのです。
どうか、顔を上げてくださいますか。
」
それでもかぐや姫は頑(かたく)なに、うつぐいています。
帝はかぐや姫をそっと抱き寄せ、「それども、ですか?
」
柔らかなかぐや姫の唇(くちびる)に触れた帝の唇はいつしか、接吻(せっぷん)のアメとなり、恥じらいに震(ふる)えるかぐや姫の額(ひたい)へ、眉根(まゆね)へ、頬(ほほ)へ、耳元へ、首筋(くびすじ)へと、しずくなり、すべらかなかぐや姫の肌のさらに奥へと、流れてゆくのでした。
「あ、私はどうかなってしまいそうだ。
どうか、私を、私の気持ちを、受け入れてください。
かぐや姫、かぐや姫。
。
」(太。
。
yd了。
赤果果的滚床单啊。
囧rz)
帝のかぐや姫を思う気持ちはいつしか熱い本流(ほんりゅう)に姿を変え、帝は自分の置かれた立場も忘れ、身(み)も心もかなぐり捨て、かぐや姫諸共(もろとも)吞み込んでゆくのでした。
空には甘い蜜の色をした満月が掛かっていました。
それから暫く経って、都に、ある噂が流れました。
かぐや姫は月の世界の者で、次の満月の夜に月に帰らなければならないと言うものでした。
其の噂を聞いた帝は次の満月の夜、何千人のも兵士を送って、かぐや姫の家の周りを守らせました。
何とかして、かぐや姫を引き止めようとしたのです。
けれど、真夜中(まよなか)になって、月が高く上ると、兵士たちは突然眠ってしまいました。
かぐや姫はその間に月の使いの車に乗って、月に帰ってしまいました。
後に残された物は飲めば死なない体になるという不思議な薬だけ。
おじいさんもおばあさんも悲しみのあまり、病(やまい)に臥(ふ)せってしまいました。
そして帝も大層悲しみになり、
「あなたがいなくなった今、不死の薬を飲んだとしても、何の意味があるのでしょう。
月が空に掛かる時、あなたに触れたあの夜の芳しくも艶かしいあなたの面影(おもかげ)を思い出し、私は生きてゆきましょう。
愛(いと)しい人よ、どうか、お元気で。
」
と、空を見上げながら、おっしゃいました。
今は昔の物語でした。
お終い。
「鶴の恩返し」ストーリーテラー:
井上和彦
大分(だいぶ)夜も更(ま)けてまいりましたね。
どうです、もう一つ。
あそこですか?
あれは開かずの間(あかずのま)なのです。
私が子供の頃から、きつく言い伝えられていましてね。
奥でどんな物音(ものおと)がしても決して開けてはいけないって。
でもそう言われれば言われるほど、人は覗きたくなるものでしょう。
そう言えば、昔々、こんな話がありました。
昔々、あるところに、働き者の若者がおりました。
ある冬の日、若者は罠(わな)に掛かって苦しんでいる一羽の鶴を見つけました。
心優しい若者は鶴を罠から外し、丁寧に手当てをして、空へと逃がしてあげました。
その日の夜の事です。
この吹雪(ふぶき)の中(なか)、若者の家の扉(とびら)を叩く(たたく)音がします。
若者は扉を開けると、一人の美しい娘が立っていました。
「お願いです。
どうか、私をあなたの女房(にょうぼう)にしてください。
」絶(た)え入れるような、あえやかな声で、娘は言葉を続けます。
「お願いです。
私、どうしても、あなたの女房になりたいです。
」
娘の胸元(むなもと)から覗くもっちりとした柔肌(やわはだ)は見るからに艶(なまめ)かしく、若者の熱情を刺激するのに、有り余る(ありあまる)ものでした。
こんな美しく、むしゃぶりつきたくなるような娘が、貧(まず)しい若者の女房になりたいなんで、娘の突然の申し出に一瞬(いっしゅん)耳を疑(うたが)いましたが、若者は娘を家に招(まね)きいれ、娘を女房にする事にしました。
それから暫くして、二人は幸せに暮らしておりましたが、一人が二人になった事が、蓄(たくわ)えてきたのはだんだん底(そこ)をつき始めました。
そんなある日の事。
「私に機(はた/織布機)を織ろせてください。
」若者は娘に頼まれた通り、奥の部屋に機を用意しました。
すると、「私が機を織っている間に決して覗き見なさいませんように。
」そう言ったきり、機のある部屋から出てきませんでした。
三日三晩(みっかみっばん)は経ち、四日たった朝の事。
居住(いず)まいを正した娘が若者に一反(いったん)の織物(おりもの)を差し出した。
余程(よほど)根をつめたのでしょう。
娘の頬(ほほ)はこけ、やぜいた(やせたの変形?
orやつれた)風情(ふぜい)になっています。
「どうか、この布を町で売って、生活のたしにしてください。
」
目の前に差し出された布は若者の目にもすばらしいものだと分かるものでした。
若者は娘に言われるがまま、町に反物(たんもの)を売りに出かけました。
反物は若者が一年掛かっても手に入らないほどの良い値で売れ、二人は暫くの間、楽しく暮らす事ができました。
一度身(み)についてしまった贅沢は余程のことではおどせません。
長引(ながび)く冬の厳しさに、あっという間に、米も、薪(まき)も底をついてしまいました。
娘が齎(もたら)した豊(ゆた)かさに味をしめた若者は「なぁ、お前、また、機を織ってもらえんだろうか。
」若者が娘にそういうと、「分かりました。
ではもう一度。
でも、これっきりですよ。
」娘は今度も覗くなっと言い、機織の部屋へと消えてゆきました。
それから四日四晩(よっかよばん)が経ち、五日たった朝の事。
織り上がった反物を持って、娘が若者の前に姿を現しました。
娘の体は痩せ細り、見るも痛々しい風情です。
「さぁ、これを持って、町で売ってきてください。
」
娘が織った反物を手に、若者は町へと急ぎました。
反物は前の時もさらに良い値で売れました。
「あいつはなんでいい女房なんだろう。
」重たくなった財布を胸に、若者は意気揚々(いきようよう)と家に着きました。
娘がいれば、いつでもたくさんのお金が手に入るのです。
「これから金に困ったら、あいつに布を織ってもらおう。
」
それからと言うもの、若者は今までのように、真面目に働かなくなってしまいました。
娘が織った反物を売ったお金で朝から晩まで、お酒を飲んでいます。
頭の中にあるのは贅沢な暮らしのことばかり。
あの心の優しい若者はどこに行ってしまったのでしょう。
娘は悲しい顔をするのでした。
「今日は随分と浮かない顔をしてるなぁ。
何かあったのか。
具合でも悪いのか?
それとも、どっかが痛いのか。
じゃ、なんだ。
はっきり言え!
変わった?
俺は?
どこ、どんな?
もしかして、俺の事が嫌いになったのか?
そうなのか。
そうだよなぁ。
俺、お前に苦労ばっかり掛けてるなぁ。
ごめんなぁ、俺は、俺はお前の事が愛しい。
お前がそばに居てくれて、俺を大事にしてくれて、まったく、俺にはお前はすぎた女だよ。
なぁ、なぜなんだ?
なぜお前は俺にこんなに良くしてくれるんだ。
こんな何もない貧しい俺なんかの所に、嫁に来てくれたんだ。
時々、これは夢なんじゃないかと思う。
お前は急に俺の前から居なくなってしまうじゃないかと。
頼むから、何処にも行かないでくれ、俺に飽きれないで、ずっと、傍に居てくれ。
なぁ、だから、もう一度、機を織ってくれよ。
いいだろう。
」
それから暫くして、再び、娘は機を織り始めました。
若者は娘が織った反物が一体どれぐらいの値段で売れるのか、楽しみでなりません。
四日経ち、五日経ち、とうとう六日目の朝になった頃、若者はようやく娘が機を織る度、やつれてやせ細そてることを思い出しました。
あの部屋の奥では一体何が行われているだろう。
娘は糸(いと)も仕入(しいい)れずにどうしてあんなに美しい布を織る事ができるのだろう。
待ち遠しさと、覗きたい思いが若者の心の中でどんどん膨(ふく)らんでいきます。
「オイ、大丈夫か。
倒れてないか。
」若者が声を掛けても、娘の返事はありません。
「オイ、オイ、開けるぞ。
」逸(はや)る心を抑(おさ)えきれず、若者はついに、障子(しょうじ)に手を掛けました。
「ア.。
」若者が見たものは人間ではありませんでした。
痩せこけた一羽の鶴が長い嘴(くちばし)で自分の羽(はね)を引き抜いては機に掛け、布を織っていたのです。
鶴の羽根からは血が滲(にじ)んでいるのが見えました。
若者はその場に倒れ、そのまま、気を失ってしまいました。
若者が目を覚(さ)ますと、娘はすでに家には居ませんでした。
その代わりに、若者の傍(かたわ)らには、一反の布が置かれていました。
光輝くその布は真っ白の中に、真紅(しんく)の彩(いろどり)を加(くわ)え、光輝いてします。
若者は呆然としていると、何処からか娘の声がしてきました。
「あれほどお願いしましたのに、とうとう覗いてしまいましたね。
私は昔あなたに助けていただいた鶴です。
あなたの優しい心が嬉しくて、人間の姿になって、お傍に居りました。
本当の姿を見られたからには、あなたの傍には居られません。
どうか、すえながく、お幸せに。
」
「オイ、どこに行ったんだ!
オイ!
」
どんなに呼べとも、娘は若者の前に姿を現しません。
転(ころ)がりように家の外に飛び出すと、遥か遠くの山並みに小さな鶴が一羽、空の彼方(かなた)に飛び去ってゆくのが見えたばかりでした。
お終い。
「サルカニ合戦」ストーリーテラー:
井上和彦、神谷浩史、鈴木達央
なんだか疲れていらっしゃるようですね。
私の昔話は終わりにして、そろそろ、お休まれてはいかがでしょう?
ア、危ない!
大丈夫でしたか。
火傷(やけど)はしませんでしたか?
いきなり炭(すみ)が爆ぜるなんて、あ、そう言えば、昔々、こんな話がありました。
昔々、あるところに、蟹が住んでいました。
ある日、蟹は美味しそうな御握りが道に落ちているのを見つけました。
蟹:
ワー、美味しそうな御握り!
家に持って帰って食べよう。
丁度そのごろ、お腹を空かせた猿が柿(かき)の種(たね)を拾(ひろ)いました。
猿:
柿の種か、エー、捨てちまおうか。
猿が柿の種を捨てようとしたその時、御握りを持ってる蟹とばったり出会いました。
蟹:
こんにちは。
猿さん。
猿:
よ、お前、随分美味(うま)そうなものを持ってるじゃないか。
蟹:
これかい?
道に落ちたの拾ったんだ。
猿:
ウン、それよかったんじゃねか。
蟹:
猿さんは、何を持っているの?
猿:
俺か?
これなぁ。
蟹の御握りをほしくなった猿は、蟹にこんな事を言いました。
猿:
こいつは世にも不思議な柿の種だ。
蟹:
世にも不思議な柿の種?
猿:
そうだ。
俺が持っているこの柿の種を蒔(ま)けば、毎年(まいとし)美味しい柿の実が成るんだ。
いいだろう。
蟹:
それはすごいね。
猿:
ほしいか?
蟹:
ウン、ほしい。
猿:
だったら、ほしいって言って見ろ。
蟹:
え?
ハイ。
ほしいです!
猿:
違うだろう!
アー私は猿様の柿の種がほしいです!
言わなきゃやらねぇぞ。
蟹:
そこまではほしくないかも。
猿:
エー。
。
。
蟹:
言います。
言います。
私は猿様の柿の種がほしいです。
これでいい?
猿:
まぁ、ちょっと、違うなぁ。
この蟹に猿様の柿の種をお授けください。
ほら、もう一度言って見ろ。
蟹:
え~イヤだよ。
猿:
河に捨っちしまってもいいのか?
蟹:
言います、言います。
この蟹に猿様の柿の種をお授けください。
これでいいでしょう?
猿:
だ~めだ!
全然気持ちがこもってねぇ。
蟹:
そんな!
猿:
言えないなら、いえるようにしてやろうか。
蟹:
え?
痛い!
猿:
言えよ。
蟹:
猿さん。
猿:
チャンと言えたら、放してやる。
蟹:
くまないで。
。
痛い!
猿:
このコーラのこつこつが、堪んねぇ。
(ピン。
。
)ア~~~~~
蟹:
猿さん?
猿:
すまん。
俺は何でことを、痛かったか?
蟹:
ウ、ウン。
ちょっと。
猿:
あ、、いかん!
お前の
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